メディカルデラックス本部ビル・37階。 受付を済ませ、案内されたのは白を基調にしたガラス張りの面接室。 午後2時ちょうど。 イチカワ雄二は、重厚な扉を開けて一歩踏み出す。 室内には、ひとりの男が既に着席していた。 黒のス […]
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第3話:勉強、好きかもしれない
──朝、少しだけ早起きしてノートを開く。 そんな自分に、ハルカはほんの少し驚いた。 カンゾウに入塾してから一ヶ月。 生活が、変わった。 朝は軽く英単語を見てから登校。 学校の授業中も、先生の話に集中しているふりではなく、 […]
Continue reading第2話:肩書きと女に溺れる
島田タクミの「武器」は、電話営業だけではなかった。 もうひとつの武器──それは「肩書き」である。 タクミは自らをこう名乗っていた。 「東京大学卒。文科三類で心理学を専攻していたを専攻していた」 実際の学歴は、四国の大学中 […]
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