第5話:スマートな志望動機

西新宿。 超高層ビル街の中にあるビル。 その34階にあるメディカルデラックスの応接室は、カフェのような香りと、静寂に包まれていた。 ダイキは、グレーのジャケットにノーネクタイ、濃紺のスラックスという“ビジネスカジュアル” […]

Continue reading

第3話:再起の地を探して

その朝、ダイキはプレゼン資料の修正を終え、ようやく席を立った。 時刻は午前3時過ぎ。椅子の背もたれに体を預けた瞬間、視界がぐにゃりと歪んだ。 「……あれ?」 立ち上がろうとしたその瞬間、膝が抜けるように力が入らなくなり、 […]

Continue reading

第2話:進行する崩壊

ベイカー・コンサルティング・ファームに入って3年目。 竹内大軌(たけうちだいき)は、業務にもチーム運営にも、ある種の“慣れ”を感じはじめていた。 業界用語、パワポの構成、上司の癖、パートナーの気分、クライアントが求める「 […]

Continue reading

第7話:世界を広げる、フリ

「半年で、俺が大学生にしてやるよ」 島田タクミの口からそのセリフが出たとき、私はグラスを拭きながらこう思った。 (なんか、面白くなってきた) * 私は決して自分から高卒と言い出したわけではない。 「高卒なんだってね」と言 […]

Continue reading

第6話:それは虚勢か、習性か

その夜のことは、今でもよく覚えてる。 フリーでふらっと入ってきたラガーシャツの中年男。 雰囲気は昭和丸出し。 声は倍音。香水は強め。 首には金のネックレスが鈍く光る。 なのに、手首には時計がなかった。 あれだけ「俺が、俺 […]

Continue reading